塩塩化物泉ナトリウム・カルシウム−塩化物温泉
ナトリウム・カルシウム-塩化物泉の低温泉(25.1℃)で、加温して使用される一杯。湧出地で弱アルカリ性(pH 7.6)、湯口では塩気とほのかな鉱味が感じられる。総溶存物質4.4 g/kgとしっかりとミネラルを含み、塩化物泉らしい保温感が湯上がりに残る。
こんな効能
温まり
塩分が肌に膜をつくって熱の逃げを抑えるので、湯あがりの温かさが長く続きます(いわゆる熱の湯)。
冷え性に
美肌
炭酸水素塩とアルカリ性が古い角質をやわらげ、メタけい酸がうるおいを与えてなめらかに。美人の湯と呼ばれる所以です。
乾燥・カサつきに
きず
塩化物・硫酸塩・硫黄を含むミネラル豊富な湯は、軽い切り傷や治りにくい肌に古くから良いとされます。
軽い切り傷に
疲労回復
温熱と浮力がストレス指標を下げ睡眠を改善。習慣的な入浴はうつの低さと関連します。
疲れ・ストレスに
成分(全項目)
バーは各イオンのミリ価%(その組内での電荷の割合)。20%以上が泉質名になります。ガス・けい酸・微量金属は重量のみで表示。
陽イオンミリ価%
- ナトリウム塩のもとになる陽イオン。塩化物と組んで塩味の湯にNa⁺1,210mgP86 全国70%
- カルシウム落ち着いた肌当たり。白い湯の花を残すこともCa²⁺319mgP88 全国21%
- マグネシウムおだやか。飲むと緩下作用Mg²⁺77.5mgP89 全国8%
- カリウムK⁺12.5mgP50 全国0.4%
- FeTotalFe2.9mgP78 全国0.1%
- マンガンMn²⁺0.30mgP58 全国0.0%
- アルミニウム酸性の火山性の湯に現れるAl³⁺< —mg
- 銅Cu²⁺< —mg
- 水素湯を酸性に。さっぱり・殺菌的H⁺< —mg
陰イオンミリ価%
- 塩化物食塩の陰イオン。肌を包んで保温(熱の湯)Cl⁻2,408mgP87 全国96%
- 炭酸水素塩重曹成分。肌をなめらかに(美肌)HCO₃⁻170mgP52 全国4%
- 硫酸塩SO₄²⁻4.8mgP18 全国0.1%
- フッ化物F⁻0.80mgP44 全国0.1%
- BO2BO₂⁻< —mg
- 炭酸塩強アルカリ性。ぬるっとした浴感CO₃²⁻< —mg
- 硫化水素硫黄の性格。抗菌的HS⁻< —mg
- HSiO3HSiO₃⁻< —mg
- 水酸化物OH⁻< —mg
- チオ硫酸酸化した硫黄S₂O₃²⁻< —mg
非解離成分重量で表示
- メタほう酸メタほう酸。弱い抗菌作用HBO₂140mgP96 全国
- メタけい酸メタけい酸。天然の保湿成分でしっとりH₂SiO₃36.7mgP21 全国
溶存ガス重量で表示
- 遊離二酸化炭素炭酸。血管をひらく(1000mg/kg以上で顕著)CO₂21.9mgP51 全国
- 遊離硫化水素卵のような匂い。血管拡張・抗菌H₂S< —mg
微量成分重量で表示
- 総砒素As< —mg
- カドミウムCd< —mg
- 総水銀有毒微量。飲用安全の確認項目Hg< —mg
- 鉛Pb< —mg
源泉での測定
pH
7.60
弱アルカリ性
源泉温度
25.1°C
低温泉
浸透圧
4.38g/kg
低張性
湧出量
270L/min
標準
遊離CO₂
22mg/kg
低
根拠
- Maeda M. 温泉の医学的効果とその科学的根拠. J. Hot Spring Science 70:197–207, 2021.
- Kario K et al. Hemodynamic Effects of Hot Spring Bathing. Hypertension Research 46(3):711–720, 2023.
- Naito Y et al. A Hot-Spring Water Improves Inflammatory Conditions in an Atopic Dermatitis Model. Biomedicines 13(11):2707, 2025.
- Li H et al. Bicarbonate Ionized Water Bathing Enhances Natural Killer Cell Activity. Scientific Reports 14:51851, 2024.
- Takeda M et al. Hot spring bathing practices have a positive effect on mental health in Japan. Heliyon 9(9):e19631, 2023.