下呂温泉
げ ろ お ん せ ん

下呂温泉

Gero Onsen
岐阜県中部地方39施設

日本三名泉のひとつ。飛騨川沿いに広がるアルカリ性単純泉。河原の無料露天が名物。

白鷺が示した湯

下呂温泉の起源は古く、平安中期の天暦年間(947〜957年)、湯ヶ峰の山頂で 発見されたと伝えられています。しかし文永二年(1265)、地震によって 山上の源泉は突如止まってしまいました。里の人々が肩を落としていたある日、 飛騨川の河原に一羽の白鷺が舞い降りるのが目にとまり、その場所を 掘ってみると新しい湯がこんこんと湧き出ていた、と物語は続きます。白鷺は そののち中根山の松の梢へ飛び立ち、そこには薬師如来の尊像が安置されて いたと言います。今も街の高台に建つ温泉寺には、この薬師如来が 本尊として祀られています。

下呂のもう一つの顔は、元和七年(1621)、江戸初期の儒学者林羅山が 有馬・草津と並ぶ**「天下三名泉」**として下呂を挙げたことに始まります。 四百年を経た今もなお、この一節が下呂を語る冒頭の言葉として用いられて います。

なめらかな湯と、町を流れる川

下呂の泉質はアルカリ性単純温泉。無色透明でほのかな香りを帯び、 **84℃**の源泉から町中の旅館へ集中管理方式で分湯されています。 アルカリ性のお湯は古い角質をやさしく落とし、湯上がりの肌に 明らかなとろみを残します。美人の湯と呼ばれてきた所以です。

街は飛騨川に沿って細長く伸びており、数分歩くごとに無料の足湯が 配されています。なかでも橋のたもと、川岸そのものに設えられた 噴泉池は下呂を象徴する一景です。現在は水着着用が必要となりましたが、 飛騨川に視界を遮るもののない開放感は変わりません。両岸に旅館が 立ち並び、その背後には飛騨の山並みが静かに迫ります。

湯あがりに

下呂は飛騨地方の旅と相性のよい温泉地です。江戸の町並みを残す 飛騨高山は列車で北へおよそ一時間、二日目の行き先として 広く選ばれています。町の南には下呂温泉合掌村があり、白川郷 から移築された十棟の合掌造りが、ひとつの静かな野外集落を 形づくっています。中心街から徒歩で訪ねられる、半日ほどの散策に ちょうどよい場所です。

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参考・出典

  1. 下呂温泉旅館協同組合official公式旅館組合。泉質(アルカリ性単純温泉、源泉84℃)と集中管理方式の出典。
  2. 下呂温泉観光協会「下呂温泉を知る」official地元観光協会。日本三名泉の位置づけと町としての歴史記述に依拠。
  3. 白鷺伝説(下呂温泉ファン)official薬師如来と白鷺による湯の発見伝説のローカルな伝承。
  4. 下呂温泉(ウィキペディア日本語版)平安期の湧出年代、文永二年の湯脈変化、林羅山の元和七年の記述などを照合。
  5. 醫王霊山 温泉寺official白鷺伝説ゆかりの薬師如来を祀る臨済宗妙心寺派の寺院、温泉寺の縁起。