
層雲峡温泉
Sōunkyō Onsen北海道最大の大雪山国立公園の玄関口にある渓谷温泉。100m級の柱状節理の絶壁と銀河・流星の滝で名高い。
アイヌの「神々の遊ぶ庭」から国立公園の玄関口へ
石狩川の上流域は、はるか昔からアイヌの人々が熊を追って分け入る土地であり、 大雪の山稜全体をカムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)と呼んでいました。 渓谷の入口に湧く湯が記録に残るのは二十世紀初頭のこと。1900年に 塩谷水次郎がこの湯を世に知らしめ、1913年に国沢喜右衛門が 本格的な宿を開いたと伝えられています。1934年、大雪山国立公園が 日本最大級の国立公園として指定されると、層雲峡はそのまま山へ入る人々の 玄関口の宿場町となり、戦後の数十年で点在していた仮小屋が現在の温泉街へと 整えられていきました。
層なす雲の峡、柱状節理、二条の滝
「層雲峡」という名は、層をなす雲の峡谷という字義のとおり、石狩川が溶結凝灰岩の 台地を約二十四キロにわたって刻み、左右に柱状節理の壁を数百メートルの高さで 立ち上げた地形を指しています。湯の街からは徒歩や自転車で銀河の滝と 流星の滝まで足を伸ばすことができ、二条の滝が断崖の上から並んで落ちる姿は 層雲峡を象徴する景観として知られています。 さらに上流に進めば大函・小函の景観地が連なり、谷が狭まって空が細い 帯になる場所もあります。
冬になると、河川敷そのものが舞台へと姿を変えます。層雲峡氷瀑まつりは 一月下旬から三月にかけて、石狩川の特設会場、約一万平米にわたって開催されます。 始まりは1976年、地元商店街の青年部が彫刻家竹中敏洋を招いて造形樹氷を 試みたことに遡り、現在では氷の洞窟やトンネル、氷の神社、高さ十三メートルの 展望塔までもが組み上げられ、夜には七色のライトに照らし出されます。
ロープウェイで一気に山岳帯へ
街中の駅から発車する黒岳ロープウェイは、わずかな時間で黒岳の中腹まで 登り、大雪の高山帯へと利用者を運び上げます。北の屋根である黒岳は季節を早く 迎える山でもあり、毎年九月には山頂付近の紅葉が国内のどこよりも早く色づき 始めます。層雲峡は、日本列島を南下していく紅葉前線の、最初の到着地と いってよい場所です。
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参考・出典
- 層雲峡観光協会official— 地元観光協会の公式サイト。アイヌ語のカムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)や、四季の催事・氷瀑まつりの開催情報の出典。
- Wikipedia — 層雲峡温泉— 石狩川が刻んだ柱状節理の崖、黒岳ロープウェイの接続など、地理・地形面の裏取りに使用。
- Wikipedia — 層雲峡氷瀑まつり— 1976年の創始、約1万平米の河川敷会場、高さ13メートルの展望塔などのデータの出典。
- 層雲峡観光協会 — 氷瀑まつりofficial— まつりの会期、ライトアップ、氷の建造物の規模に関する一次情報。
- Highlighting Japan — 層雲峡温泉氷瀑まつり— 政府広報誌の特集。彫刻家・竹中敏洋による氷瀑まつりの起源を確認。