曹炭酸水素塩泉ナトリウム−炭酸水素塩温泉 · +塩化物泉
ナトリウムを軸とする炭酸水素塩・塩化物の温泉。弱アルカリ性で肌当たりは穏やか、いわゆる「美肌の湯」の系統に連なる。総溶存1.7 g/kg程度の適度なミネラル感で、湯ごたえはあるが刺激は少ない。
こんな効能
美肌
炭酸水素塩とアルカリ性が古い角質をやわらげ、メタけい酸がうるおいを与えてなめらかに。美人の湯と呼ばれる所以です。
乾燥・カサつきに
温まり
塩分が肌に膜をつくって熱の逃げを抑えるので、湯あがりの温かさが長く続きます(いわゆる熱の湯)。
冷え性に
きず
塩化物・硫酸塩・硫黄を含むミネラル豊富な湯は、軽い切り傷や治りにくい肌に古くから良いとされます。
軽い切り傷に
疲労回復
温熱と浮力がストレス指標を下げ睡眠を改善。習慣的な入浴はうつの低さと関連します。
疲れ・ストレスに
成分(全項目)
バーは各イオンのミリ価%(その組内での電荷の割合)。20%以上が泉質名になります。ガス・けい酸・微量金属は重量のみで表示。
陽イオンミリ価%
- ナトリウム塩のもとになる陽イオン。塩化物と組んで塩味の湯にNa⁺496mgP75 全国98%
- マグネシウムおだやか。飲むと緩下作用Mg²⁺1.3mgP29 全国
- アルミニウム酸性の火山性の湯に現れるAl³⁺< —mg
- 鉄(II)空気にふれると赤褐色に。飲用可なら貧血に鉄分補給Fe²⁺< —mg
- 水素湯を酸性に。さっぱり・殺菌的H⁺< —mg
- マンガン微量。含鉄泉によく伴うMn²⁺< —mg
陰イオンミリ価%
- 炭酸水素塩重曹成分。肌をなめらかに(美肌)HCO₃⁻714mgP84 全国49%
- フッ化物微量。飲用に制限ありF⁻3.7mgP69 全国
- 臭化物微量。海水由来Br⁻< —mg
- SS²⁻< —mg
非解離成分重量で表示
- メタけい酸H₂SiO₃20.3mgP5 全国
- メタほう酸メタほう酸。弱い抗菌作用HBO₂49.8mgP88 全国
- メタ亜砒酸HAsO₂< —mg
溶存ガス重量で表示
- 遊離二酸化炭素炭酸。血管をひらく(1000mg/kg以上で顕著)CO₂< —mg
- 遊離硫化水素卵のような匂い。血管拡張・抗菌H₂S< —mg
源泉での測定
pH
8.00
弱アルカリ性
源泉温度
26.0°C
温泉
浸透圧
1.70g/kg
低張性
湧出量
100L/min
標準
根拠
- Maeda M. 温泉の医学的効果とその科学的根拠. J. Hot Spring Science 70:197–207, 2021.
- Kario K et al. Hemodynamic Effects of Hot Spring Bathing. Hypertension Research 46(3):711–720, 2023.
- Naito Y et al. A Hot-Spring Water Improves Inflammatory Conditions in an Atopic Dermatitis Model. Biomedicines 13(11):2707, 2025.
- Li H et al. Bicarbonate Ionized Water Bathing Enhances Natural Killer Cell Activity. Scientific Reports 14:51851, 2024.
- Takeda M et al. Hot spring bathing practices have a positive effect on mental health in Japan. Heliyon 9(9):e19631, 2023.