塩塩化物泉ナトリウム・カルシウム・マグネシウム−塩化物温泉
高張性のナトリウム・カルシウム・マグネシウム-塩化物泉。総溶存14.34 g/kgとしっかりミネラルを含み、肌に塩のヴェールを残す厚みのある湯。旧泉質名は含塩化土類-食塩泉で、塩気と土類成分の重なりが感じられる系統。
こんな効能
温まり
塩分が肌に膜をつくって熱の逃げを抑えるので、湯あがりの温かさが長く続きます(いわゆる熱の湯)。
冷え性に
きず
塩化物・硫酸塩・硫黄を含むミネラル豊富な湯は、軽い切り傷や治りにくい肌に古くから良いとされます。
軽い切り傷に
疲労回復
温熱と浮力がストレス指標を下げ睡眠を改善。習慣的な入浴はうつの低さと関連します。
疲れ・ストレスに
成分(全項目)
バーは各イオンのミリ価%(その組内での電荷の割合)。20%以上が泉質名になります。ガス・けい酸・微量金属は重量のみで表示。
陽イオンミリ価%
- ナトリウム塩のもとになる陽イオン。塩化物と組んで塩味の湯にNa⁺2,729mgP93 全国46%
- カルシウム落ち着いた肌当たり。白い湯の花を残すこともCa²⁺1,600mgP97 全国31%
- マグネシウムおだやか。飲むと緩下作用Mg²⁺667mgP99 全国21%
- ストロンチウムSr²⁺—mg2%
- カリウムK⁺37.6mgP80 全国0.4%
- バリウムBa²⁺25.3mgP99 全国0.1%
- 鉄(II)Fe²⁺10.1mgP87 全国0.1%
- リチウムLi⁺0.90mgP72 全国0.1%
- マンガンMn²⁺1.6mgP88 全国0.0%
- アンモニウムNH₄⁺0.50mgP49 全国0.0%
- アルミニウムAl³⁺0.10mgP54 全国0.0%
- 亜鉛Zn²⁺0.03mgP57 全国
- 鉄(III)Fe³⁺< —mg
- 水素湯を酸性に。さっぱり・殺菌的H⁺< —mg
陰イオンミリ価%
- 塩化物食塩の陰イオン。肌を包んで保温(熱の湯)Cl⁻8,867mgP96 全国99%
- 炭酸水素塩HCO₃⁻111mgP44 全国0.7%
- 硫酸塩SO₄²⁻20.6mgP32 全国0.2%
- ヨウ化物I⁻3.9mgP92 全国0.0%
- 炭酸塩強アルカリ性。ぬるっとした浴感CO₃²⁻< —mg
- リン酸水素HPO₄²⁻< —mg
- 硫化水素硫黄の性格。抗菌的HS⁻< —mg
- 硝酸塩NO₃⁻< —mg
非解離成分重量で表示
- メタけい酸メタけい酸。天然の保湿成分でしっとりH₂SiO₃24.1mgP9 全国
- メタほう酸メタほう酸。弱い抗菌作用HBO₂1.4mgP14 全国
- メタ亜砒酸HAsO₂< —mg
溶存ガス重量で表示
- 遊離二酸化炭素炭酸。血管をひらく(1000mg/kg以上で顕著)CO₂39.6mgP64 全国
- 遊離硫化水素卵のような匂い。血管拡張・抗菌H₂S< —mg
微量成分重量で表示
- 総砒素As0.0010mgP6 全国
- カドミウムCd< —mg
- クロムCr< —mg
- 銅Cu< —mg
- 総水銀有毒微量。飲用安全の確認項目Hg< —mg
- 鉛Pb< —mg
源泉での測定
源泉温度
32.1°C
低温泉
浸透圧
14.34g/kg
高張性
遊離CO₂
40mg/kg
低
根拠
- Maeda M. 温泉の医学的効果とその科学的根拠. J. Hot Spring Science 70:197–207, 2021.
- Kario K et al. Hemodynamic Effects of Hot Spring Bathing. Hypertension Research 46(3):711–720, 2023.
- Naito Y et al. A Hot-Spring Water Improves Inflammatory Conditions in an Atopic Dermatitis Model. Biomedicines 13(11):2707, 2025.
- Takeda M et al. Hot spring bathing practices have a positive effect on mental health in Japan. Heliyon 9(9):e19631, 2023.