奥日光湯元温泉
お く に っ こ う ゆ も と お ん せ ん

奥日光湯元温泉

Oku-Nikkō Yumoto Onsen
栃木県関東地方10施設

日光国立公園・湯ノ湖の源、標高1500mの奥日光に湧く山の温泉。原生ブナ林に囲まれた白濁の硫黄泉。

開山の祖が見つけた湯

湯元温泉のはじまりは延暦7年(788年)にさかのぼります。日光山を開いた勝道上人が、山奥の谷をたどって湯ノ湖の北岸に湧き立つ源泉を見出し、傍らに薬師瑠璃光如来を勧請して、その湯を「薬師の湯」と名づけました。同年に上人が建立した温泉寺は、現在も日光山輪王寺の別院として源泉のほとりに残り、参詣者や旅人が薬師如来とともに湯に浸かれる小さな浴堂を今も開いています。江戸時代には日光東照宮の鎮座にあわせて幕府が湯守を置き、本格的な湯宿が並ぶようになりました。そして昭和29年(1954年)、奥日光湯元は群馬の四万、青森の酸ヶ湯とともに、国の国民保養温泉地第一号に指定され、現在まで続く制度そのものの出発点となりました。

標高1500メートルの湖と硫黄

集落は標高およそ1,500メートル、日光国立公園の中に位置し、湯ノ湖の北岸に沿って細長く伸びています。南には男体山が屏風のように立ち上がります。源泉は宿のすぐ背後にある湯ノ平湿原にあり、小さな屋根に守られた湧出口から白濁した強い硫黄泉が直接湿原に噴き出し、そこから各旅館へ、さらに山を下って光徳・中禅寺の湯にも引かれています。泉温は40度台後半から70度台後半、弱酸性の硫化水素泉で、湯小屋のあたりには独特の硫黄の香りが漂います。夏は短く涼しく、冬は雪深く、除雪された雪の壁が春先まで道を縁取ります。

湖から先へ

湯ノ湖の南端で湯川は70メートルの湯滝となって落ち、ラムサール条約に登録された広大な戦場ヶ原の湿原へと流れ込みます。木道をたどれば竜頭滝を経て中禅寺湖の岸に至り、その先のいろは坂を下れば日光の市街と世界遺産東照宮の社叢へ続きます。勝道上人が千二百年前に歩いた山の道筋が、いまも一本につながっています。

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参考・出典

  1. 奥日光湯元温泉旅館協同組合(公式)official温泉地の公式サイト。宿一覧、アクセス、季節情報。
  2. 温泉寺 — 日光山輪王寺(公式)official延暦7年(788年)勝道上人の開湯、薬師瑠璃光如来の勧請、別院の概要。
  3. 日光湯元温泉 — Wikipedia泉質、湯ノ平湿原の源泉、昭和29年の第一号国民保養温泉地指定。
  4. 奥日光湯元温泉 国民保養温泉地計画書(環境省、令和6年)official環境省による国民保養温泉地計画書。
  5. 湯元温泉 — 日光旅ナビ湯ノ湖、白濁湯、戦場ヶ原・湯滝への接続。