
箱根温泉
Hakone Onsen富士箱根伊豆国立公園の山間に広がる温泉地。箱根湯本、宮ノ下、強羅、仙石原など十数の地区が連なる。
東海道の宿場町から
箱根で最も古いとされる湯本温泉の開湯は、伝承で天平10年(738)、行脚僧の手によると伝わります。広く名を知られるのは、天正18年(1590)の小田原征伐で豊臣秀吉の軍勢が底倉の湯に憩ったとき、そして徳川幕府が東海道を山中に通したときからです。江戸期には湯本・塔之沢・堂ヶ島・宮ノ下・底倉・木賀・芦之湯の七湯が箱根七湯として知られ、文化8年(1811)の案内記『七湯の枝折』が各湯の匂い・味・温度・効能を細かく記録しました。江戸城には献上湯が運ばれていたといいます。明治以降は掘削技術の進展で源泉が増え、大正8年(1919)の箱根登山鉄道開通とともに強羅が加わり、小涌谷・仙石原・湯の花沢・芦ノ湖などを併せて、現在の箱根十七湯が形を成しました。
十七の湯、六つの表情
十七湯はひとつのリゾートではなく、外輪山に沿って点在する村々の連なりです。早川と須雲川が合流する湯本は今も玄関口で、駅から坂を上る道筋に旅館・日帰り湯・土産物店が最も密に並びます。塔之沢はその一段上、江戸期から文人に愛された静かな谷あい。さらに登った宮ノ下には、明治11年(1878)創業、日本最初期の西洋式ホテルのひとつ富士屋ホテルが建ち、チャールズ・チャップリン、ヘレン・ケラー、アインシュタイン、そして昭和天皇まで、内外の名士を迎え入れてきました。強羅・仙石原は山腹のひらけた台地、冬の朝には露天から富士が見えます。芦ノ湖を囲む芦之湯・芦ノ湖温泉は標高700〜950m、十七湯のうち最も高所にあたります。泉質も湯本の弱アルカリ性単純泉から、大涌谷寄りの硫黄泉・酸性泉まで、地区ごとに変化していきます。
美術館の多い温泉郷
箱根は美術館の密度が高いことでも知られます。二ノ平の箱根彫刻の森美術館(1969年開館)は、ヘンリー・ムーアやニキ・ド・サンファルの作品を山肌に配した野外美術館。仙石原のポーラ美術館は森に埋め込むように建てられた低層の建物に印象派コレクションを収めています。半日を絵画に、夕方を湯に。組み合わせの相性は格別です。
地区
箱根温泉内の14地区この温泉地の施設
56施設 · 評価順地図で見る
近隣の温泉地
50km圏内参考・出典
- 箱根温泉旅館協同組合 — 公式サイトofficial— 湯本・塔之沢、宮ノ下・小涌谷、強羅、仙石原、芦ノ湖、箱根全山の六エリア別に加盟旅館・ホテルを掲載。
- 箱根町観光協会 — 箱根十七湯official— 十七湯の一覧、開湯年、各温泉地の特徴に関する町公式の出典。
- HAKONE JAPAN — 箱根十七湯の歴史official— 文化元年(1811年)刊行の案内記、江戸〜明治期の展開に関する観光協会の解説。
- 箱根温泉 — Wikipedia(日本語)— 開湯伝承、東海道との関わり、1919年の登山鉄道開通など全般の参照。
- 富士屋ホテル — HAKONE JAPANofficial— 1878年創業の富士屋ホテルと主な外国人宿泊客に関する出典。























