
万座温泉
Manza Onsen白根山の中腹、標高1800mに湧く日本最高所の温泉地。強酸性の乳白色硫黄泉(pH 2.5)で、上信越高原国立公園の雪景色を望む露天風呂が一年中開いている。
日本一高所の温泉郷
万座温泉は、群馬と長野の県境にそびえる活火山・草津白根山の南斜面、標高1800mに開けた温泉地で、日本の温泉郷としては群を抜いて高い場所にあります。湯の素は山そのものにあり、山中で沸かされた湯が、村のすぐ上の禿げた斜面に並ぶ噴気孔を抜けて、50〜80度の硫黄を含んだ乳白色の湯として湧き出します。湧出量は規模に比して非常に多く、泉質も相応に強烈で、pH2.5前後の強酸性、硫化水素濃度は日本の有人温泉地のなかでも最高水準です。万座は車道が通じる前から、嬬恋の人々の硫黄採取と湯治の場として知られていました。軽井沢方面からの道が整備されたのは戦後のことで、いまも上部は晩秋から春まで閉鎖されます。冬の万座へは草津側から白根峠を越えて入るしかなく、この季節限定の不便さが場所の性格そのものを形づくっています。
雪のなかの乳白色の湯
温泉街そのものは源泉地のまわりに肩を寄せ合う七〜八軒の宿の集まりで、そのひとつひとつが一軒宿のような佇まいです。湯はみな同じ乳白色の硫黄泉ですが、宿ごとに斜面に切られた露天があり、その多くは日帰り入浴を受け入れています。日進舘の「こまくさの湯」はその象徴的な一枚で、白樺の冬枯れの下、石組みの露天から湯けむりが垂直に立ち、奥に白根の稜線が広がります。万座プリンスホテルの「こまくさ」は規模が大きく、冬の日帰りにもっとも向いた一湯。万座高原ホテルは、深い雪の季節も長い硫黄泉の内湯を絶やしません。湯は本当に強いため、ほとんどの宿で一回の入浴を十〜十五分にとどめるよう案内し、顔や目を洗うためのかぶり湯を備えています。標高ゆえに営業は実質通年で、スキーのリフトから直接湯に入れる、日本でも数少ない場所のひとつです。
上信越高原と白根の台地
盆地全体は、草津・白根・浅間と嬬恋のキャベツ地帯をつなぐ上信越高原国立公園のなかにあります。白根山そのものは火山活動の状況によって登山が規制されますが、万座池や空吹を巡る低い遊歩道、空中遊歩道のような尾根筋は初夏に開かれ、森林限界の上に高山植物が咲き、空気にはいつも硫黄の匂いが混じります。南へ下れば道は万座スキー場を経て広い嬬恋の高原、さらには軽井沢へと続き、北へは白根峠を越えて草津へと一時間ほどで降ります。多くの旅人は一泊か二泊を選びます。乳白色の湯にふたたび浸かり、稜線をひとつ歩き、雲のなかを通ってもう一度道を降りるには、ちょうどよい長さです。
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50km圏内参考・出典
- 万座温泉観光協会 公式サイトofficial— 万座を構成する数軒の旅館、季節ごとの道路状況、硫黄泉の泉質、アクセス情報。
- 万座温泉 — ウィキペディア— 標高・pH・湧出量、草津白根山火山群との関係についての記述。
- 上信越高原国立公園 — 環境省official— 万座・白根高原の国立公園としての位置づけと、泉源を生む火山活動の概要。
- 国民保養温泉地「万座」 — 日本温泉協会— 国民保養温泉地としての指定と、泉質・効能の解説。
- 万座温泉 — 嬬恋村観光協会— 軽井沢方面からの道、スキーと湯あみの歴史、冬季閉鎖区間の案内。

