
野沢温泉
Nozawa Onsen信州の雪国スキー温泉地。住民が守る13の無料外湯がある。
湯を村で守るということ
野沢の特色は湯そのもの以上に、湯を守る仕組みにあります。坂下のお湯から 源泉近くの麻釜の湯まで、路地に点在する13の外湯は、すべて村の住民が 共同で所有し運営しています。それぞれの外湯には湯仲間と呼ばれる近隣 住民の組合があり、江戸時代から受け継がれてきた務めとして、光熱費を負担 し、当番制で早朝に湯船を磨き、傷んだ木蓋を取り替えています。村人にも 旅人にも入浴は無料で、入口には小さな賽銭箱が置かれているだけです。
村の高みでは、**麻釜(おがま)**が90度を超える湯気を立てつづけています。 かつて伐り取った麻をこの湯につけて皮を剥いだことが名の由来とされ、今も 近隣の女性たちが昼下がりに籠を提げて下りてきて、野沢菜や根菜、卵を立ち のぼる蒸気でゆでていきます。生活の釜であるがゆえに、観光客の立ち入りは 柵で制限されています。
雪の下の木造の斜面
野沢の集落は千曲川の谷を見下ろす急斜面に築かれ、瓦の黒い屋根と石畳の 路地が、車のすれ違えぬ幅で連なります。1920年代になると、湯治場の上に もう一つの層が重なりました。野沢温泉スキー倶楽部が1923年に発足し、 翌冬には日影に常設のシャンツェが設けられ、戦後を経て1998年の長野 オリンピックの会場の一つにまで成長しました。リフトは集落から直接立ち 上がるため、滑り終えたあとに浸かる湯は、一世紀前の村人が浸かっていた 外湯と同じものです。
一年の頂点は1月15日の道祖神祭りです。日本三大火祭りの一つに 数えられ、25歳の厄年衆が橅の社殿を守り、42歳の厄年衆がその屋根の上で 歌います。残る村人は燃え盛る松明で攻め、ついには社殿に火が放たれます。 およそ300年続く、疫病を祓い初子の誕生を祝う夜の儀礼です。
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50km圏内参考・出典
- 野沢温泉マウンテンリゾート観光局 — 外湯ガイドofficial— 13の外湯と入浴マップ、麻釜源泉に関する公式の案内。
- 水の文化 — 野沢温泉村の湯仲間と野沢組— 江戸期から続く湯仲間制度を扱ったミツカン水の文化センターの解説。
- NOZAWAONSEN PORTAL — 立地と歴史official— 村とスキー場の沿革。1920年代の野沢温泉スキー倶楽部創設に関する情報を含む。
- tsunagu Japan — 道祖神祭り— 1月15日の道祖神火祭りと厄年衆の役割についての記事。
- Wikipedia — 野沢温泉— 麻釜の語源、源泉温度、村の年表を照合するために参照。