
ニセコ温泉郷
Niseko Onsen-kyo世界的に有名な道南西部のスキー・温泉郷。羊蹄山を望み、ニセコ昆布・湯本・五色・ひらふなど多くの温泉が点在する。
アンヌプリの裾に連なる湯の村々
ニセコ温泉郷は一つの町ではなく、ニセコアンヌプリの東麓から羊蹄山の 方角へと弧を描いて点在する小さな湯処の集まりであります。日本温泉協会は その名のもとに昆布・アンヌプリ・湯本・五色の四地区を挙げており、 実際にはスキー場側のひらふやモイワもまた同じ湯脈につながる 兄弟と申せましょう。記録に残る最古の宿は昆布の鯉川温泉旅館で、明治 三十二年(1899年)の開業。標高七五〇メートル、温泉郷で最も高い位置に 立つ五色温泉旅館は**昭和五年(1930年)**より絶えず湯を守り続けて おります。明治・大正の頃は鉄道で結ばれた質素な湯治場でありましたが、 戦後は山肌にスキーコースが拓かれ、二〇〇〇年代に入るとオーストラリア勢を 発端とする国際的なスキーブームが訪れ、ひらふ界隈は日本でも有数の国際的な 冬の村へと姿を変えました。昭和三十三年(1958年)、温泉郷は国民保養温泉地 に指定されております。
四つの泉、四つの趣
各地区の表情を分けるのは、地下を流れる湯そのものの違いであります。 五色温泉は源泉七六度・pH二・六の酸性硫黄泉で、光の加減によって 五つの色に変じると申し伝えられ、無料の野天風呂はアンヌプリと岩内岳との 鞍部に湯けむりを上げます。郷内で最も賑わう昆布温泉は塩化物泉、 肌になめらかな塩の湯であり、十月には朱に染まる渓流沿いに宿が連なります。 湯本温泉は硫黄泉で、稀少な硫黄球(湯の華の塊)が湖底に育つ 大湯沼と一体の景観を成しております。アンヌプリ温泉は二〇二四年 十二月に指定区域に加わったばかりの炭酸水素塩泉で、肌当たりがやわらかい。 背景はどの宿も共通して、日本海から吹き寄せる世界屈指のパウダースノーと、 通りに並ぶのではなく道路沿いに点々と置かれた静かな木造の宿であります。
滑走の山と、谷向こうの羊蹄
冬はひらふ・アンヌプリ・花園・モイワの四つのスキー場が一つの山稜上で 連結し、夏にはアンヌプリと岩内岳のあいだに短い縦走路が伸び、下山後に 五色の湯に身を沈めるのが定石であります。東側の宿からは尻別川の谷を隔てて 羊蹄山、すなわち蝦夷富士が望まれ、その雪は六月のころまで残ります。
地区
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50km圏内参考・出典
- ニセコリゾート観光協会 — 温泉official— 公式観光団体。ニセコ温泉郷を構成する湯処の一覧典拠。
- 日本温泉協会 — ニセコ温泉郷(国民保養温泉地)official— 昆布・アンヌプリ・湯本・五色の四地区の泉質と国民保養温泉地指定の典拠。
- ニセコ五色温泉旅館official— ニセコアンヌプリと岩内岳の鞍部に建つ一軒宿。昭和五年(1930年)の開業、標高七五〇メートル、酸性硫黄泉の典拠。
- Wikipedia — 五色温泉 (北海道)— 源泉温度76.1℃・pH2.6の泉質、および昭和三十三年の国民保養温泉地指定に関する補足。
- HOKKAIDO LOVE! — ニセコ昆布温泉— 昆布温泉の規模、紅葉、スキー客の拠点としての位置づけに関する観光資料。

